学ぶ、そしてつなぐ、つながる【みどりのさと】
地域包括支援センターや社会福祉協議会をご存知ですか?
地域包括支援センターとは、高齢者、そのご家族を総合的に支援してくれる、市区町村が設置する総合相談窓口のことです。
こちらでは、主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)さんや社会福祉士さん、保健師さんなどがチームとなり、連携して支援を行ってくれます。
また、社会福祉協議会とは、民間の社会福祉を推進することを目的とした非営利の民間組織のことです。さまざまな福祉の相談・サービスなど、地域の人々が住み慣れたまちで安心して生活できる「まちづくり」を目指し活動しています。
さとが拠点を置く今治でも、市内各所に設置されています。
なぜこのようなお話をするかというと、介護のご相談をしていただく機会が増えてきたからです。
ご葬儀のお手伝いをしていると、故人さまの病院生活のこと、介護生活のことを耳にすることが多くあります。故人さまに限らず、ご親族の介護のお話の場合も。
わたしは早くに両親を亡くしたので、介護の経験がありません。
そのため、「介護」と聞いてもいまいちピンとこず、故人さまやご家族がどのような介護生活を送られていたのか、想像しきれませんでした。
そこで、わたしは地域包括支援センターさん、社会福祉協議会さんに足を運びました。
きっと「葬儀会社がなんで?」と思われたでしょうね(笑)
でも、「ちょっとでも介護のことを知っておきたいんです」というわたしの申し出を皆さん快く聞いてくださり、介護のことや自治体での支援内容など、さまざまなお話をしてくださいました。
そう、とにかく知りたかったんです。
どのようなご葬儀にするか、皆さんのお話をお聞きしてとにかく考えます。でも、まったく知らないことをお聞きしても、わたしが想像しきれなければ、ぼんやりとしたご提案になるかもしれない。
介護生活やそのご苦労、すべてを分かったつもりにはなれませんが、故人さまやご家族のこれまでの暮らしに触れられたら、と思ったのです。
今では、さとに立ち寄ってくださる方から介護のご相談をお聞きし、適切な窓口にお繋ぎすることもできるようになりました。
いざ「ご家族の介護が必要かもしれない…」と思っても、地域包括支援センターの存在を知らなかったり、どのように相談したらいいか分からなかったり、ただ一人で抱え込んで悩んでいる人が意外に多いのです。
最初の一歩で公的機関に行くのはなんだか緊張するけど、さとなら話しやすいかも……と思ってくださる方もいるようで、ちょっとでもお力になれて、本当に嬉しく思います。
介護のご相談をしてくださった方から、後日
「ヘルパーさんが入ることになったよ!」
「家に補助用の手すりをつけてもらえるようになったよ!」
などご報告をいただき、一緒に喜んだものです。
自分の「知りたい」という気持ちから得られた知識が、誰かの暮らしにつながるのは、本当に嬉しいことです。
そして、つながりはほかにも。
いろいろなお話を聞かせてくださった社会福祉協議会のスタッフさんと、月に1回の終活勉強会をご一緒するようになりました。

終活勉強会には、ほかにも行政書士さんや不動産関連の方など、さまざまな業種の方々が参加されます。それぞれが講師になり、終活にまつわるお話を聞くことができます。
どんなことでも、学び、得た知識は自分自身の財産になります。そして、得られた財産は、また誰かに分け与えたくなる。
こんなふうに、さとを通して出会った方々と、素敵な環(わ)が広がっていくことを嬉しく感じています。
まだまだ学ぶことはたくさん。
これからも、この環を広げていきたいものです。
終活勉強会はどなたでもご参加可能です。
気になる方は、お気軽にお声かけください。

